マーケティング

 シーズ

シーズ”、英語で書くと、“seeds” です。即ち、「種」のことです。マーケティングでは、「新しい市場を生み出す種」、技術革新、新しいサービス、新しいアイデア等、 企業側が提案・提供するものを指しています。市場・顧客のニーズneeds) によってつくられる物ではありませんが、将来的には、市場を占有する製品を生み出す可能性があります。

シーズ” の代表には、「半導体」、「コンピューター」、「インターネット」、「レアメタル」を挙げることができます。これらのものがなければ、 現在、世界を席巻している四大企業、GAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon) は、存在していなかったかもしれません。

日本の企業、ソニーが世に送り出した “ウォークマン”、任天堂の “ファミコン” は、市場のニーズで作られた製品ではなく、企業のシーズで作られ、世界的にヒットした 製品です。最近の企業は、シーズ志向というよりは、ニーズ志向となっており、世界を驚かすような製品は、少なくなっています。

ニーズ志向とシーズ志向を比較した場合、ニーズ志向が過度に優先されると、製品価格の低下を招き、企業の利益が少なくなり、新製品の開発・研究に回す費用が減少し、将来性のない企業になってしまう リスクがあります。一方、シーズ志向の場合、せっかく作った製品が時代にマッチしてなく、消費者に受け入れられなかったり、一部の市場にしか売れず、開発・研究費用が回収できずに、倒産する可能性もあります。

繁栄する企業は、ニーズとシーズの両方を組み合わせて、マーケティングを行っている例が多く、世界のトップ企業であるトヨタ自動車は、研究開発費に1兆円以上、 広告宣伝費には、その半額に近い4千億円以上を費やしています。

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